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1111黒い猫を始めて見た時、その猫は、白い狐の気に入りの場所で昼寝をしていた。
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13- それは、森のはずれの方の、とてもとても太い、樹の上だ。人間という、二足で歩く変な生き物のなわばりの真ん中にある。そんな所にあるから、狐も猫もあまりやってこない。夏は葉っぱで日陰になって涼しくて、冬は日向ぼっこできて暖かい。すごく高いから、空も森もよく見える。すごく太いから、枝から枝を飛び回って一回りするだけで大冒険ができる。まわりには木じゃなくて変な形をした人の巣が並んでいる 。そんなところが、白い狐は好きだった。
13+ それは、森のはずれの方の、とてもとても太い、樹の上だ。人間という、二足で歩く変な生き物のなわばりの真ん中にある。そんな所にあるから、狐も猫もあまりやってこない。夏は葉っぱで日陰になって涼しくて、冬は日向ぼっこできて暖かい。すごく高いから、空も森もよく見える。すごく太いから、枝から枝を飛び回って一回りするだけで大冒険になってしまう。そして、まわりには木じゃなくてヘンな形をした人の巣が並んでいる 。そんなところが、白い狐は好きだった。
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15- そんな樹の上で黒い猫が昼寝をしている時、白い狐はびっくりした。だって、この樹の上で自分以外の他の動物を見たのは、初めてだったから。これじゃぼくが昼寝出来ないよ、と思ってすこし嫌な気持ちになったけれど、同時に、 いつもは誰も来ないこの樹の上にやってくるこの黒い猫は、一体どんな子なんだろう、とも思った。
15+ そんな樹の上で黒い猫が昼寝をしている時、白い狐はびっくりした。だって、この樹の上で自分以外の他の動物を見たのは、初めてだったから。これじゃぼくが昼寝出来ないよ、と思ってすこし嫌な気持ちになったけれど、いつもは誰も来ないこの樹の上にやってくるこの黒い猫は、一体どんな子なんだろう、とも思った。
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1717この黒い猫はこの近くで暮らしているのかな。だとしたら、おいしい実のなる木も、お魚の取れるつめたい川もない人間が住んでいるこの辺で、どうやって食べ物を探しているんだろう。それとも、ぼくと同じように森からやって来たのかな。森から来る時に、血の気の多い人間をどうやって避けて来たんだろう。そもそも、この黒い猫はどうしてここに居るんだろう。たまたま気まぐれで来ただけなのかな、それともぼくと同じように、ここが好きなのかな。好きだとしたら、何が好きなんだろう。この風景が好きなのかな。それとも、とても気持ちのいい風が好きなのかな。そんなことを、白い狐は知りたいと思った。
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19- 白い狐は、そんな自分にびっくりした。だって相手はあの猫である。普通だったら、逃げよう、とか、追い出してやろう、とか、そういった事を考えるはずなのだ。白い狐は、ぼくは頭がおかしくなってしまったのかもしれない、と思った。少なくとも、森の仲間たちにそんな事を言えば、きっと心配されたり、怖がられたり、避けられたりするかもしれない。ひょっとすると、森から追い出されてしまうかもしれない。そこまで考えてみたけど、白い狐はやっぱり、黒い猫の事がなんとなく気になった。ぼくと同じ場所がきっと好きなこの黒い猫が、悪い子に違いない、とはなんとなく思えなかったし、悪い子でないなら、仲良くだってなれる気がした。まてよ。森の仲間たちは人間の住む所へはけっして来ないし、近づこうともしない。森のみんなに黙っていれば、きっと…みんなに嘘を付くのは少し心がむず痒いけれど…ばれないだろう、と思った。
19+ 白い狐は、そんな自分にびっくりした。だって相手はあの猫である。普通だったら、逃げよう、とか、追い出してやろう、とか、そういった事を考えるはずなのだ。白い狐は、ぼくは頭がおかしくなってしまったのかもしれない、と思った。少なくとも、森の仲間たちにそんな事を言えば、きっと心配されたり、怖がられたり、避けられたりするかもしれない。ひょっとすると、森から追い出されてしまうかもしれない。そこまで考えてみたけど、白い狐はやっぱり、黒い猫の事がなんとなく気になった。ぼくと同じ場所がきっと好きなこの黒い猫が、悪い子に違いない、とはなんとなく思えなかったし、悪い子でないなら、仲良くだってなれる気がした。うーん、 まてよ。森の仲間たちは人間の住む所へはけっして来ないし、近づこうともしない。森のみんなに黙っていれば、きっと…みんなに嘘を付くのは少し心がむず痒いけれど…ばれないだろう、と思った。
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21- そうなれば。どうやったら、黒い猫の事を知れるんだろう。猫には狐の言葉は届かないし、猫のことばも狐には届かない。だから、白い狐は、とりあえず、黒い猫の近くにいようと思った。そうすれば、きっと、この猫の事を少しずつでも知れるだろうと思ったからだ 。
21+ そうなれば。どうやったら、黒い猫の事を知れるんだろう。猫には狐の言葉は届かないし、猫のことばも狐には届かない。だから、白い狐は、とりあえず、黒い猫の近くにいようと思った。そうすれば、きっと、この猫の事を少しずつでも知れるだろうと思ったから 。
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2323でも。ぼくは黒い猫の事が知りたいけど、黒い猫はぼくのことが、狐のことが嫌いかもしれない。だって、狐が猫にひどい目に遭っているのと同じぐらい、猫は狐にやり返されているんだもの。だから、黒い猫にいきなり近づいたら、この子は逃げてしまうかもしれない。うーん、いつも猫を見ると逃げたいとしか思わないけれど、近づこうとするとじつは逃げるより大変なんだなあ。
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